【日本刺繍】紫陽花 平糸を使ったグラデーションでみずみずしさを表現

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YouTubeでは日本刺繍技法や繍い方をご紹介しております^^

紫陽花の刺繍

紫陽花は小さな花びらが集まって形を成している大きなお花や、丸みを帯びた大きめの葉が特徴的で刺繍しやすいモチーフです

こちらでご紹介する紫陽花の刺繍は、全体的に平糸を使い絹糸の艶でみずみずしさを表現しました!

この記事では使用した技法などを出来るだけ詳しくご紹介します

花びら一枚一枚の色を微妙に変えたり、葉っぱの色味もグラデーションにしたり数種の技法を使って見どころたくさんなので是非最後までご覧ください♩

お花の刺繍

お花はピンクやライトパープルの糸を4色くらい使っています

花びらが平らになりすぎないよう少しだけ肉糸を入れてから、刺し繍で花びらの中心は少し色味が薄くなるようなグラデーションにしました

花芯はヌキに沿って3針で刺しています

お花の集まりの中心は3針くらいで小さな丸い粒を刺繍したり、太めの糸を渡して細い糸で互い違いに留める「菅繍い(すがぬい)とじ押さえ」という技法で表現しました

菅繍いの糸もグラデーションになるよう撚りをかけています

  • ライトグリーン
  • ライトグリーン+ピンクのミックス
  • ピンク

の3種類の糸を作りました

葉っぱの刺繍

葉っぱにも日本刺繍の技法をいくつか使い、

葉っぱ①【自然なグラデーション】

まず2色の糸を境目がランダムになるよう生地のヌキ(生地の横糸の方向のこと)に沿って渡します

糸同士の境目に重なるよう同色の細い糸を斜めに重ね、色をぼかします

最初の写真よりは色のグラデーションが自然になりました

ここまでが「切り押さえ(細い糸で下地の糸を斜めに押さえること)」の中の「継ぎ針ぼかし」という技法です

さらに上から「引っ張りとじ」という技法で葉脈を入れました

太い糸を細い糸で留める技法です(曲線にも直線でも使用します)

葉っぱ②

線を表現するまつい繍い(まつり繍いとも言ったりします)で輪郭と葉脈のみ刺繍してみたり、(まつい繍いはフランス刺繍でいうところのアウトラインステッチでしょうか)

葉っぱ③

菅繍いとじ押さえ

使用した技法まとめ

花びら刺し繍
花中心菅繍い(とじ押さえ)
葉っぱ切り押さえ(継ぎ針ぼかし)
引っ張りとじ
葉っぱまつい繍い
葉っぱ菅繍い(とじ押さえ)

今回の紫陽花はほとんど平糸で刺繍し、雨上がりのようなみずみずしさを表現しました

艶やかさを表現出来る反面、撚り糸に比べぺったりした印象になりがちですが、肉糸を入れることでふんわりさせ立体感を出すことも出来ます

葉っぱも面が大きく様々な表現が出来ますので是非お試し下さいね

紫陽花 番外編

日本刺繍を習い始めたばかりの頃にも紫陽花を刺繍していました

6月生まれなのでその季節のお花をついたくさん刺繍してしまいます

この頃はまだ基本の繍い方を習ったばかりで、花びらはひたすら撚り糸で斜め繍い切り

花びらの先を少しだけツンと尖らせたり糸の撚りを揃えるのを苦労したり…

その中でもいちばん苦労したのがこちらの露芝の刺繍…

まつい繍いという技法で針足の長さは変えずに少しずつ角度を付けながら曲線にしていくのですが、進め方が難しすぎて何度やり直したことか…

おかしいなと思ってやり直すときは、自分が失敗したと思う刺し目よりも3針か5針くらい前からやり直すといいよ、という先生の言葉が印象的で、今も上手くいかないときは思い切って多めに解くようにしています

過ちは自分が意識したところよりもずっと以前から始まってる…のかも

完成はこんな感じです( ´ ▽ ` )ノ

この刺繍は文庫サイズのブックカバーに仕立てました^^

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