大きな円形リース
今回刺繍したのは「ステッチイデーvol.28」掲載の「大きな円形リース」という図案です
刺繍作家の蓬莱和歌子さんが描かれた図案でフランス刺繍の技法が使われていますが、今回は日本刺繍の糸を使い技法も変えながら刺繍してみました^^
お花3種類
お花を主役にして目立たせたかったので、花びらを白、花芯を鮮やかめの色にし、コントラストで目を引くような配色にしました^^
お花(大)
大きなお花の花びらはふっくら感が出るよう先端にクッション代わりに3針刺してから斜めに繍いました
ものに対して斜めに繍っていくことを日本刺繍では「斜め繍い切り」といい、菊などのお花によく使う技法です
(因みに模様の縦なりに繍うことを「縦繍い切り」、横なりに繍うことを「なり繍いといいます!)
花芯は、フランス刺繍で言うフレンチノットステッチの相良繍いで円形を作っています
お花(中)
花びらが♡の形のかわいいお花は花びらを縦繍い切りにして、こちらも花芯には相良繍いを使いました
お花の大きさが違うので、相良一粒の大きさも調整するために糸の太さを変えています
配色や全体のバランスを見ながら少しずつ繍い進めて…
出来上がり、かわいい(*´꒳`*)
相良繍いは繍う向きを揃えると綺麗に仕上がります!
お花(小)
いちばん小さなお花は繍い方に悩みましたが、指南書通りフランス刺繍のレイジーデイジーステッチにしました
日本刺繍にはない技法ですが、他に適当なものが思い浮かばず…生地を刺繍台から外した時に糸がたわんでしまう恐れがあるので、少しきつめに糸を渡しています
中心には小さめの相良繍いを4粒^^
葉っぱや枝など
主役のお花たちが引き立つよう、葉っぱや枝はさくら色の生地に馴染むよう主にベージュ系の色を使い、技法も線で表すようなあっさりとしたものにしました
葉っぱ
「駒取り」という技法で線の刺繍をしていきます
ふたつで一組の駒という道具に巻き付けた3掛けの金糸を、細く撚った絹糸で留めていきます
留める間隔は約2mm!間隔が長すぎると生地を台から外した時に金糸がたわんでしまったりするのです…
駒という道具は日本刺繍特有のもので、細かい曲線を付けたり、鋭角鈍角もはっきりと刺繍することが出来るんですよ^^
意外と鋭角より鈍角の方が難しい気がします…
枝
枝の部分は「まつい繍(まつり繍とも言ったりします)」という技法で刺繍しました
まつい繍は返し縫いのようなイメージでしょうか…3針進んで2歩戻る、というような繍い方ですね^^
出来るだけ繊細に仕上がるよう、糸は釜糸を半分にして6菅で細くして繍っています
キラキラたち
その他空いた空間を埋めるのに、金糸を二重にして2針繍いキラキラさせたり、日本刺繍で「万寿菊」を刺繍するときに使う技法で小花のモチーフを繍ってみました(辛め(強め)に撚った糸を✳︎を描く要領で重ねていき、中心を留めています)
指南書とは違った技法を使っていますが、少しオリジナリティーを出してみました( ´ ▽ ` )ノ
技法まとめ
今回使用した技法をまとめました
① | 花芯 | 相良繍 |
② | 花びら(大) | 斜め繍い切り |
③ | 花びら(中) | 縦繍い切り |
④ | 花びら(小) | レイジーデイジーステッチ |
⑤ | 枝 | まつい繍 |
⑥ | 葉 | 駒取り(一回) |
完成全体図がこちら
配色も理想通り、大人ピンクな雰囲気に仕上がりました( ´ ▽ ` )ノ
しかし完成まで1ヶ月半もかかってしまった…
日本刺繍は桜や菊、梅など和風モチーフを刺繍するイメージですが、もちろんフランス刺繍の図案も刺繍することができます
糸に撚りを掛けずに使う平糸から現れる絹糸の艶や、フランス刺繍にはない駒を使った線の刺繍等、コットンの糸での刺繍とはまた違った印象になるかと思いますので、是非お手元の図案でも挑戦してみてくださいね𓂃 𓈒𓏸❁⃘
最後までお読み頂きありがとうございました(*´ω`*)
コメント